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植本一子さんの「かなわない」「家族最後の日」を読んだ

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「幼少期の家族との関係は、その人の人格形成に大きく関係する。」

学生時代を経て、社会人になり、沢山の人(自分自身も含め)と関わって大人と呼ばれる年齢になる頃には、多くの人が自然とその法則を理解します。

生きずらさを抱える人々が家族との和解により一歩踏み出す、といった内容の小説やドラマも世の中には数多く存在していますが、この本はノンフィクション。植本一子さんの本はハッピーエンドでは終わりません。彼女の山あり谷ありの生活が、ページを閉じたその先で今も進んでいます。

 

予想を裏切る赤裸々なエッセイ

 

写真家の植本一子さん。旦那さんはミュージシャンのECD。初めて彼女の本を手に取ったきっかけは、雑誌「暮らしの手帳」に載っていた「かなわない」の書評です。育児に行き詰りを感じ、それでも苦難を乗り越え明るく生きている主婦のエッセイなのかなと想像し本を読んでみると、まったく違うものでした。

とにかく辛い育児の現実、夫婦の関係、心の葛藤。ここまで書いて大丈夫なのだろうかと思うほど、赤裸々に綴られています。生きづらさを感じていた自身に疑問を持ち、原因を探るうちに、母との関係が自らの性格や育児に大きく関係していると気づいた彼女は、心のひっかかりを取ろうとさらに自分自身と向き合います。

最新作「家族最後の日」。少し子育ても落ち着いた頃、さらなる苦難が次々に彼女を襲います。あくまでも淡々と、彼女はその日常を綴っています。

 

今を生きるしかない

 

自分が感じている暗い感情を人には知られたくない。いい母、いい妻、いい人間に思われたい。誰しもそのような感情があると思います。

けれど彼女の本はとにかく正直。批判の声を浴びそうな内容も多々あります。自分の気持ちと向き合い、もがき、気持ちを吐き出しながらも、仕事・育児をこなし日々を生きている植本さんはとても強い。彼女自身に嘘がない。だからこそ彼女の文章に引き込まれるのかもしれません。どちらの本も、ページをめくる手が止まることなく最後まで読み続けていました。

 

いいことも悪いことも起きる。正解や不正解は暮らしにはない。だからこそ今を全力で生きるしかないんだと、読了後ぼんやりした頭で感じました。

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かなわない

家族最後の日